吉田松陰が亡くなったのは今日10月27日である。気になる歴史上の人物である。松下村塾のある萩に行った時のこと。収監されていた野山獄跡で随分松陰のことを友人と語り合い、長居してホテルに帰ったら、ご利益か、はたまた松陰先生にもう少ししっかりせいと喝を入れられたのか、初めてぎっくり腰になった。その日は大みそかで紅白歌合戦を見るどころではなかった思い出がある。
「吉田松陰一日一言」(川口雅昭編)を読み始めた。先生の魂と言行が伝わってくる。最後に松陰先生のお言葉をお借りして締めたいと思う。
「一日を弛めば」
足下誠に才あり、才あれども勤めずんば、何を以て才を成さんや。今、歳将に除せんとす、学弛むべからず、一日を弛めば、将に大機を失せんとす。
(訳:お前は本当に才能がある。才能はあるけれども日々努力しなければ、どうして才能を開花させ、自分のものとできようか。できはしない。今年もまさに暮れようとしている。学問する気持ちをゆるめてはいけない。一日でもゆるめれば、学問の大切な機会を失ってしまうぞ。)