◆外国語学習の効果とは
「読書の方法<未知>を読む(外山滋比古 著)」を読んだ。
「一度さっと読んだが何とも意味がわからない。読みつ戻りつ、考え考え何度も読んでみる。ついに言わんとすることがわかる。読書における『発見』を現代人はなぜ忘れてしまったのか。予備知識のある内容ばかりを読んでいては、いつまでも発見はない。どうすれば<未知>のことを読み解けるのか。
外国語学習は既知のことすら、未知のように見える。当然、入念な読みの習慣がつく。外国語学習は<未知>のことを読むためには有力な方法になる。
英文解釈法は明治中期に完成した。これこそ、日本近代文化が生み出した大業績のひとつであると考え、主張してきた。外国語がわれわれの読解能力をみがき、するどくしてくれた。こうして、外国語は<未知>読みの道場になりえた。
<未知>読みは難しい内容の本をくりかえしくりかえし読むことによって到達できる。どんなにわからない文章や本でも、反復読んでいれば、そのうちにわかってくる。これが、<未知>読みの王道だ。」
とかく受験生は既知を読む読書に傾倒しがちであるが、受験で求められる力は<未知>を読む力だ。読書方法に参考にしたい本だ。