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3月

私の友人、「野口英世」(3月30日)
 
こんなタイトルをみて、頭がおかしくなったんじゃないかと思われる方もいるだろう。「野口 英世」は千円札紙幣の肖像画になった細菌学の権威であり故人である。友人であるはずがない。では、「野口 英世」という同姓同名の友人がいるのかと考えた方もあろう。
 話をすすめると、こういうことなのだ。「野口 英世」との出会いは20年ほど前のオーストラリア、パースである。たまたま中華レストランで私が彼に声を掛けたことがきっかけだった。当時彼はアパレルの営業を3年ほど勤めた後、ワーキングホリデーに来ていた。色々話をしていると話が合って、私は彼を大学の友達のパーティーに招待したり、仕事のないパースで情報交換したりしていた。
 彼のすばらしい所は、人の話を真剣に聞き、実行できるところである。職がないパースで彼がほとほと困って相談に来た。私は夜中に市場に行けば、仕事が見つかるかもしれないとアドバイスした。彼は終電でパース駅裏にある市場に出向いて、私が言った通りにサンドイッチマンの恰好をして、前と後ろに“I want a job”の看板をつけ、歩きまわり仕事を得た。私はまさか実行するとは思ってもみなかった。彼は私のアドバイスを聞いて、1日でやりのけたのである。
 帰国後、彼は材木商社に就職し、5年ほどマレーシア、インドネシアへと出張を繰り返していた。その後、商社マンの生活に嫌気がさして、友人の学習塾を手伝うようになった。塾も軌道に乗ってきた10年前、思うところがあったのか、突然医者を目指すと言いだした。
 彼は大学時代、文系だったにもかかわらず、数学、生物、化学をゼロから勉強して、国立大学医学部を目指したのである。なかなか国立大学医学部の壁は厚く、合格するのに4年を要した。2年前にやっと大学を卒業して医師国家試験に合格した。
 彼は現在大学の付属病院で研修を積んでいる。「野口英世」のような病理学の専門医を目指すのだそうだ。最後にタイトルを改めれば、“私の「野口 英世」のような友人”になるだろう。
 福沢諭吉は、幕末から明治への急激な変化について「一身にして二生を経る」と言った。IT革命の現代に生きる私たちも「一身にして二生を経る」ことになっている。二生目を自分の中にある可能性を探る生き方があっていい。「範」とする友人がいる。私は彼を見ていて人生を考え改めようという気になった


先生、俺を馬鹿にするにもほどがある(3月27日)
 今日は「英文解釈教室」からの問題です。次の英文の和訳を考えてみましょう。
 He gave a dog the boy. (p78)
 「この文、中学生でもできる問題じゃないですか。」
 「先生、俺を馬鹿にするにもほどがある。」
 塾生にこの英文の質問をしてみました。半年後に彼は偏差値75に達した塾生です。彼はいやいや答えて間違えて目が点になりました。
 もう一度、英文を見てください。間違いはないですか?自分の答えに自信が持てますか?半分以上の人が間違います。私も教えていて、なぜだろうといつも思っています。
 「彼は少年に犬を与えた。」が正解と考えた人はいませんか。
 間違いですね。非人道的な英文ですが、「彼は犬に少年を与えた。」が正解になります。
 英語で大切なことは日本語と違って単語の位置が問題になりますね。それ以来彼は英文に感心するほど注意深くなりました。プリントが見にくい時、必ず訊きました。コンマですか、ピリオドですかと。この英文がきっかけで英語が伸びたんです。


こういう人は最後のところで合格に及ばない(3月22日) 
 ちょっと勉強したら、テストで80点取れて満足している人がいる。こういう人って、天才肌なんだけど、受験には向かない。最後のところで合格に及ばない。
 受験で合格できるタイプの人は、テキストを1回やって60%。2回目70%。3回目80%。4回目85%。5回目90%と何度も繰り返し、復習して点数を上げることができる人である。天才肌の人はこのことがなかなか理解できていない。
 たとえば、大リーガーのイチローがあれだけ活躍しているのに、試合が終わって、なぜバットの素振りをしているのかわからないのである。これだと「合格のため勉強法」が何たるかわからず、終わってしまう。
 テキストの1回目の勉強は時間がかかるが、2回目は1/2、3回目は1/3の時間で終わる。よく考えて勉強法を考えてほしい。

◆私がブログを書く理由とは(3月17日)

 
 ブログを書き始めるまではあまり考えごとをすることはなかったのですが、最近はふとブログを書くことが気になり考

えごとをしています。散歩に出掛けると2,3個ブログネタは思いつくので問題ないのですが、たぶん1回休むと書くの

が億劫になるような気がします。これはブログ脳が形成されつつあるのでしょうか?良い習慣かもしれません。
 
 私がブログを書く理由は3つあります。一つ目は塾の宣伝のため。二つ目はSkypeで個別に講義を行っているわけです

が、師弟の間柄は、理解できる、親しみのある先生の方がわかりやすいですよね。子供の頃、好きな先生の科目はできる

ようになった。嫌いな先生はどうもやる気が失せた経験がありますね。折角の出会いです。生徒がちょっとでも関心ある

先生から学んだ方が良いと思いますので、関心度をブログでみてもらっています。三つ目は親御さんにも私の人と成りが

分かってもらった方がいいと思って書いています。
 
 東大合格数日本一に導いた伝説の橋本先生の型破りの授業をテレビで拝見したことがあります。「銀の匙」文庫本1冊

を徹底的に読み込んで、小説に関することは国語と関係ないことも調べ上げる。“横道にそれた授業”と批判されますが橋

本先生は意に介さず授業を継続しました。この指導法によって国語嫌いの生徒の学ぶ意欲が湧き、成績が向上しました。
 
 まさに生徒は興味をもったものには意欲が湧き、やる気が起こるのです。当塾でもブログが英語の勉強をするきっかけ

になればと思って書いていますので、よろしくお願いします。


◆英文法書だけで英文が読めるか?(3月13日)

 高校入学時に購入する英文法書。600ページほどもある分厚い本です。これ1冊マスターすれば、英文がスラスラ読めるようになるかというとそうではありません。ここで取り扱っているのは、英語のルールであって、長文を読むためのルールが不足しているからです。

 たとえば、英文を読むとき、こんなことに気をつけていますか?

(1)前置詞+名詞で文がはじまったら、その名詞は主語ではない。

(2)WhenやIfではじまったら、( , )コンマまでを一応ひとつのくぎりと考える。

(3)To doではじまったら、名詞的用法か、副詞的用法である。

(4)Whatで、はじまって文末に?がなければ、おそらくWhatは名詞節で動詞の前までが節になっているのではないか?

 速読できる人は今述べたことを( . )(ピリオド)まで読み切る前に考えながら読んでいます。

 英文法は最低限学ばなければならないルールですが、長文を読むには、さらに文全体の構造を見る目が必要になってきます。


◆来春、勝算ありや!(3月8日)

 浪人の決まった塾生のところへ面談に行った時の話である。お父さんから息子が家を出て自活し受験勉強するというお

話を伺っていた。誰だって不合格になれば、悔しさと悲しさで現実を受けいれられず、期待されていた裏返しで、いたた

まれない気持ちになって逃げ出したくなる。

 ここで踏みとどまって考えなければならないことは、「来春、勝算ありや」ということだ。自活しながら勉強するとな

れば、知力に加えて体力、気力が必要になる。達成できれば、人生の修業としては素晴らしい経験を積むことになるが、

働きながら勉強となれば、容易なことではない。

 面談に向かう途中、あれやこれやと善後策を考え巡らせていた。お母さんと本人から最初に出た言葉は、図らずも家に

とどまって勉強しますだった。本人は家族会議のあと、気持ちを押さえて考え改めていた。

 時の経つのは速い。センター試験までもう10ヶ月。5月の模擬試験で第1志望B判定が出なければ、厳しい結果にな

る。


志望校に合格するコツとは(3月2日)


 今日は志望校の決め方から話しをはじめます。4月になって文系・理系や国公立・私立のクラス分けがありますね。ま

ずその枠内で自分の志望校を決めることになる。一番困るのが行きたい大学が下宿を考えなければならない時だ。経済問

題が発生するので親とよく話し合わなければならない。奨学金制度もあるのでよく調べて検討した方がよい。地方の国公

立大学には低料金で賄いつきの学寮があるので、費用は自宅から私立大学に通うよりトータルでは安くなるかもしれない。
  
 そこで大体志望校がしぼられる。まず過去問を見てみる。同じ大学でも学部、学科で試験問題が違うことに気づく。英

語では全問マークセンスでスピード重視のどんどん解いていかなければいけない問題と、記述式、要約問題が多くじっく

り考えていかなければいけない問題がある。

 理想の選択は自分の得意な形式で傾向のそろった大学を選ぶことである。志望校が苦手な形式ならば、今から対策を練

っていくことになる。偏差値は一定のバロメーターにはなるが絶対ではない。今までに過去問攻略をして早稲田大学だけ

合格して、他大学は不合格だった者もいる。まずはみんなが受験するセンター試験の問題を早めに取り組んで、一次の合

格点を目指すことだ。
 
 最後に過去問は受験2,3ヶ月前に解くものではないということを肝に銘じてほしい。私も受験生が実力判定で合格点

に達しているかどうかを自分で判断したいと、2,3ヶ月前に解く気持はよくわかるが、過去問はなるべく早く入手して

出題傾向をみるものだということを力説したい。

 合格体験記を読めば合格者が「過去問」を早目に攻略していることがわかる。東大合格者の大部分が取り組んでいる過

去問は25年分である。他大学とは比べものにならないぐらい年数が多い。これは「過去問」攻略が大切なことを物語っ

ている。志望校に合格するコツは早めに志望校の過去問を集められるだけ集めて目を通すことにつきる。







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